2007年9月21日金曜日

一服

走り慣れた、R246。静岡県に、入る。御殿場に住む、栄養士DJの御宅に、お邪魔する。

その方は、女性。DJネームはUFO。だが僕は、彼女のDJ姿を見た事はない。十代の頃、知り合い、ライブイベントに呼んでもらったり、ラッパ吹きとして、バンドに参加していただいたりした。
その当時、彼女も下北沢に住んでいた。シェルターというライブハウスの真ん前。広さ3畳の風呂無し、共同便所の部屋に住む強者だ。これは彼女の伝説なのだが、ある日、僕の友人とご飯を食べに行った。そして、食べ終わると、彼女がその皿を舐め、拭きだした。
「何てお店想いの出来た人だ。」
と思った瞬間、彼女は動く。なんと、その皿を服の中、お腹にサッと入れたのだ。良い子の皆さんは真似しない様に。彼女は、そんな面白い人だった。

当時、僕も下北沢の風呂無し、共同便所の部屋に住んでいた。広さは4畳半。ボロボロのアパートだった。どのくらいボロいかと言うと…。
まず、寝ようと電気を消すと、明るい。隣の部屋の電気が、漏れてくる程、壁に隙間があった。そして、極めつけは、これだ。
その日、僕は昼寝していた。そしたら、携帯電話が鳴った。というか、震えた。バイブの振動で起きたのだ。そして、気持ち良い眠りを妨げられ、誰からだとムッとした感じで、携帯電話を手にとった。しかし、誰からも電話は、かかってきてない。すると声が…。
「もしもし…。」
なんと、隣の人の携帯電話のバイブの振動で起きたのだ。壁薄すぎ。
そのアパートは取り壊しが決まっていた。なので、他の住人は引っ越して行った。僕は、1年程、1人でそのアパートに住む事になった。ギターを好きなだけ弾いても、文句言われないし、大音量で音楽聞けるし、快適だった。たまに、うるさくし過ぎて、警察が、
「隣のアパートの方が、迷惑してるので…」
と注意された事はあったが、本当に快適だった。

そしてある日、バイトから帰ると、玄関のドアノブにビニール袋が、ぶら下がっていた。中を見ると、美味しそうなパン。
「一体、誰が…?」
うるさくし過ぎた報復かと思い、部屋に入り、匂いをかぐ。毒は入ってない様だ。一口食べる。
「美味しい。」
いろんな種類のパンが、何個も入っている。こんな事するのは、誰だろう?と、頬張りながら考える。犯人は、最初に書いた、UFOだった。それから、何度もドアノブに、パンがぶら下がっていた。

彼女は、パン作りを経て、お菓子やら、料理に興味をもちはじめた。そして、栄養士になっていたのだ。そんな彼女が、御殿場に住んでいるという情報が入ったので訪ねた。かれこれ、5年振りぐらいだろう。上に書いた様な話で盛り上がった。楽しい夜でした。


本日、実家に到着。君が、結婚式に出席して、親知らずを抜くまでの間、旅は一服です。家に着くなり、おかんが飛び出て来たので、抱きつきたくなったが、抱きつきたくなっただけでした。

それでは、また明日。

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